ayana0430のブログ

国際協力の仕事からデータサイエンスへ。せっかくのインプットを忘れてしまうことが最近の悩み。小さすぎる私のメモリーの外付けHDD的な目的で、読書や勉強の記録を残していこうかなと思います(*´꒳`*)

読書メモー頭がよくなる議論の技術

 

どうして日本では、

欧米諸国、なんなら中国や南アジア諸国のように

自由闊達に議論をしないの?

 

という冒頭の問題提起。




ところで、途上国の人と関わる中で、

議論する力って本当に大切、としみじみ思います。



自己主張の強さランキング(ほぼ偏見)


バングラデシュ>>スリランカ>>>>(中略)>>ネパール>フィリピン>ベトナム=モンゴル>ミャンマー> ラオス=カンボジア



※フィリピンは英語力が高いので、主張がはっきりしているように見えるだけかもしれません。フィリピン人皆さんいい人ばかりだよ!



南アジアの人は、現場で話しかけられると、正直、ドキッ!とします。


それから、何かを依頼しても、


期限を守らないし、しかも謝らない!!

あんた!まず謝りなさいよ!こらっ!!


って出かかっているのを押し殺して、

“Ah it’s alright ~”  って言ってしまいます。




脱線しましたが、

日本人が自己主張が弱いことについて、


私自身は

「日本人独特の空気を読む民族性のせいでしょ?」


と決めつけていましたが、

本書で新しい切り口を教えてくれたことが心地よくて、

どんどん読み進めてしまいました。

 

 

 

高度経済成長、人々の関心は、マイホーム主義に代表される自分自身の経済力へ向かってしまった。

 

さらに追い打ちをかけるように、

盛んに議論が行われた大学闘争が警察の介入で失敗し、

左翼が声高に主張し続けた社会主義の矛盾が、ソ連崩壊によって露呈してしまったことを受け、

「議論なんてしても、むなしいだけ・・・・」

というムードが出来上がってしまった、


ということ。ふむ!なるほど(*´꒳`*)

 

 

 

 

そして、

 

謙虚であることは大切なのか?

 

という点について、


「その方が日本人社会では受入れられるから、日本では大切なんじゃ・・・」 


ということ以外の解説が聞けたことも、とっても良かったです。

 

 


謙虚さが大切な根拠は、「弁証法的思考」。

 

高校では、「古代ギリシャの議論の方法論ですねー」と習いましたが、

「あー!これって人間の本質なんだ!」と気づけたことが、とっても爽快です!

 

 

つまり、何かというと、

 

誰か他人との対話を通して、

自分の話の中に矛盾があった、考えが甘かった、知識が足りなかった 等

 

気づきを得ることができます。(謙虚な気持ちでいれば)

 

この気づきを通して、

 

もっとたくさんの知識を得て、考えをより深化させたり、

反対意見をとりこんで、それと矛盾しないような新しい考えに昇華させたり

 

することができます。

 

 

そして、この弁証法的思考が

個人の考え、だけでなく、社会の発展や、科学の進歩、さらには人類の進化においても、

 

異なる理論を取り入れながら、より高みへ発展させる

 

という点で共通するということも、面白いです。

(いい例えが思いつかないですが・・・。)

 

 

 

 

さらに、ここで、多様性がいかに大切か、の説明についても、なるほど!と納得します。

 

「異なる理論を取り入れながら、より高みへ発展させる」

 

ということは、逆に

 

異なる意見がなければ、考えは深まらない。理論も発展しない。科学も停滞してしまう。人類も進化しない。

 

ということになりますから、

 

多様な価値観を交わらせることが大切! ということになります。

 

うん。納得!

 

 

 

そしてさらに、多様な価値観を活かすには、

 

「自分の考えは、絶対であることなんて、あり得ない」

 

という謙虚な姿勢が大切だ、という論にも賛成!

 

だって、えらい先生の科学的な主張でさえ、往々にしてひっくり返りますもんね。

 

 

○○したら、痩せる!とかのダイエット法が毎年流行しますけれど、

試してみたら、全然痩せなくて、

後で、そのダイエット法の欠陥が判明!

みたいなことがよくありますよね。

(これは、メディアの誤った扇動にも大いに非がありますが・・・!)

 

 

そういうわけで、私が考える何かの仮説、


例えば「○○したら、私の会社もっとよくなる!」みたいなものは、


そもそも完璧な理論であるはずがない、ということ。

 


つまり、

 

「私の考えなんて、絶対欠陥があるはず! 」

 

という謙虚な気持ちで、周囲の人の意見に耳を傾け、

自分の考えを「弁証法的に」より良いものにしていこう!

という姿勢が大切なんだ!

 

ということを勉強させて頂きました。

 

 

 

極論、謙虚な気持ち、が人類を進化させるのだとすると、

日本人って、その点で秀でている(と言われている)から、

訓練すれば、それを強みとして、グローバルな場で活かせるのでは?

 

例えば、国際会議で、何かについて議論する場面で、

いいファシリテーターになるのでは?

 

なんて、ふと思った次第です。




そういえば私、

途上国の人とのディスカッションの場で、

ファシリテーターの役をするのは、

結構好きだったかも・・・

 


もしかしてもっと伸ばせば活きるスキルなのかな。


 

 

2018年9月22日 読了